こんにちはJagiです
自己肯定感が高い人とナルシストは何が違うかというと、前者を過去の自分との比較から形成された自信、後者を他人との比較の中で形成された自己愛かの違いと、仮に使い分けるとして、どちらも第三者から見れば大したことない普通の人ですよね(適当定義
あくまでどちらも自己評価なので・・
しかし、当人たちの世界では、万能感があり、特別な人生を生きている選民、優性感を大なり小なり感じ、態度に出しているかどうかは別として無意識下も含め、まぁ尊大な存在になっているわけです(私的偏見)
息を吐くように人を見下し、人間の不平等さを自分に都合よく解釈し、できない人間は努力が足りないと信じてるし、容姿や運ですら、日頃の行ないや心持ちによって改善でき、その結果が自らであり、つまりは世界に動かせない事象など無いと、程度の違いはあれ皆感じて生きているわけです(言い過ぎ?
とはいえ、そのような無敵の自己愛を持った人の天敵にAIがなると私は考えています
それはAIの機能のひとつに「能力の代替」があり、普通の人が努力で得た知識やスキルによる人の能力の差は、両者がAIを使用した場合、基本的に無効化されます。
その為、無敵の自己愛を持った人のエネルギー源である「他の人にはできない特別なことをやる自分」と「みんなの為に己の力を使う自分」が最高!気もち良いぃーが、でき難くなるからです
どんなヒーローも、助けるべき弱者がいなければ、ただの仮装なんですよね
そうなってくると、それまで比較の中で自己の尊厳を保ってきた人にとっては、能力的には何も変わっていないのに、自分が衰退していくように感じ、周りからは「痛い人」扱いされ苦しむことになると思います
これと似たようなことは、学生から社会人になり、求められるスキルが全く別物になってしまった若者にも同じ現象が起きていますし、親になった大人にも似たようなことが起こってますね
この予見できる苦しみを回避する有効と思われる方法のひとつは、「他人の良いところに目を向ける意識を育む」ことです
仮にあなたが自己愛強めのこの記事の通りの人間だとしましょう(本物だったらここまで読んでないよね
あなたは自分の成功や善行はどんなに小さくてもしっかりと見つけ、心の棚に飾り、皆に誇大広告する力があります
それを、あなたのまわりの人に対してできるように訓練するだけで良いのです
タイトルにはAI世界では・・・、なんて書きましたが、現代でもあなたが人より優れていると思っているもののほとんどは幻想で、人間の優劣は生きているか死んでいるか以外はほとんど誤差であるというのが、自然の中の人類です
その誤差をグラフの軸をいじって誇大に見せている歪さが、あなたのような人や逆にすごく生きづらい人を生み出しているのです
AIが世界を変えようが変えまいが、その本質に気づき、Hackするための能力差ではなく、他人を心地良くしたり、心や命を救う力を持つ人が、これからの世界のヒーローであり、中心人物になっていくのだと
評価は自己向けのベクトルをやめ、周りの人の良い行ないに向けて皆が行う
私はそんな未来が良いのではないかと考えています
では、そんな新時代のヒーローのイメージを、今日は、ショートストーリーでご賞味ください
審判の日
かつてカサノバは自分の能力に絶対的な自信を持つナルシストでした。
自分にしかできない特別なことを誇り、他人には興味を持たず、自分の優位性を感じて生きていました。しかし、技術革新が進むにつれ、彼の特別な能力は次第に無意味なものとなっていきます
カサノバを頼りにしていた人々は次々と彼から離れ、彼は孤独と絶望に苛まれるようになります。
やがて、カサノバなしで幸せに日々を過ごしていく人々に憎悪の気持ちが生まれ、その孤独感と嫉妬心から、カサノバは最悪の犯罪に手を染めてしまいますが、自暴自棄になっていた彼はすぐに逮捕され、裁判にかけられることになりました。
しかしこの裁判が彼の運命を変えます
この裁判の裁判官ブラガディンは、かつてカサノバが世話を焼いていた彼の取り巻きの一人、かつて見下していたブラガディンに見下ろされる裁判の場で、あまりの惨めさに、彼が顔を上げられないでいると、ブラガディンは被告人席まで降りてきて跪き、カサノバにこう言いました。
「私は過去にあなたに何度も助けられました。それはもう、何度も、何度も。あなたなしで生きていくことなどできないとさえ思いました。でも、私はあなたが本当に好きだったから、友人になり助け合えるよう努力し、あなたに依存する生き方をやめることができました。」
ブラガディンは続けました。「それなのに、あなたは私から離れていきました。本当に辛かった。でも、またこうして会えました。あなたのしたことは法的には許されないことですが、私はあなたのことが今も変わらず好きで、素晴らしい人間であることに疑いはありません。だから、私はあなたを許します。」
法廷がどよめく中、ブラガディンは席に戻り判決を言い渡しました。
「被告人を無罪とします。これにて閉廷。」
翌日以降、連日この法を無視した裁判官のニュースが話題になりましたが、ブラガディンは翌日に辞職し、事件の被害者一人一人と贖罪のための話し合いを行い、カサノバが負うべき保証や懲罰を示談として成立させ、最終的に、すべての上告が取り下げられました。
後日、カサノバはブラガディンに問いかけました。
「なぜ、こんなにまでして私を助けたのですか?」ブラガディンは優しく微笑みながら答えました。「人のやることのすべてに理由があるわけじゃないんですよ。なぜこうなったのか?これから食事しながら一緒に考えてくれませんか?」
そういうと、二人は笑顔でかつての行きつけのカフェへ向かうのでしたーEnd
あなたが優れているから、あなたのまわりに人が集まっていることもある
でも、あなたが好きだから、あなたのまわりにいる人もいる
そういうことに気づくには、やはり自分だけ見て生きていてはダメな気がします(私的見解)
ではまた。